ハイレゾ対応のMP3プレーヤーおすすめ12選｜国産・軽量モデルも

圧縮音源であるMP3は容量が軽くて便利な反面、音質の劣化が気になりますよね。圧縮音源をハイレゾ並みの高音質で楽しみたいという方は多いのではないでしょうか。そういった方におすすめなのが、圧縮音源をハイレゾ相当に高音質化するMP3プレーヤーです。

音質が落ちたMP3・AAC・WMAなどのデジタル圧縮音源をアップサンプリングできます。また、ハイレゾ音源対応のMP3プレーヤーであれば、ハイレゾ音源の音質を落とさずそのまま再生することが可能です。

今回は、ハイレゾ対応のMP3プレーヤーを選ぶうえでのポイントを詳しくご紹介。さらに、おすすめのハイレゾ対応のMP3プレーヤー12選もご紹介するので、購入を迷われてる方はぜひ参考にしてください。

ハイレゾとは、CDの規格以上の高音質なデジタル音源のことです。具体的には音の測定間隔の細かさを示す「サンプリングレート（kHz）」と、音の再現性を示す「量子化ビット数（bit）」が異なります。この2つの数値が高いほど音が滑らかで解像度が高く高音質です。

CDの規格は、サンプリングレート44.1kHz・量子化ビット数16bitとなっています。これに対してハイレゾ音源は、96kHz/24bitや192kHz/24bitが主流です。192kHz/24bitの場合であればCDの約6.5倍もの情報量を持つので、非常に音質に優れていると言えます。

しかし、ハイレゾ音源は情報量が多い分、1曲あたりのデータ容量が重いです。なお、ハイレゾ音源のファイル形式にはWAV・AIFF・DSDなどが採用されています。

MP3しか再生できないプレーヤーは、ハイレゾプレーヤーではありません。その理由はMP3というファイル形式自体が音質が劣化した圧縮音源であり、非圧縮のハイレゾ音源ではないからです。

一般的にハイレゾ音源に対応したプレーヤーは、デジタルオーディオプレーヤー（DAP）やハイレゾプレーヤーと呼ばれます。DAPやハイレゾプレーヤーはMP3の再生が可能なモデルが多く、MP3プレーヤーと混同されることがあるので注意しましょう。

ハイレゾ音源は情報量が多いためデータ量が大きいです。まずはハイレゾプレーヤーに保存できる容量を確認しましょう。

ハイレゾプレーヤー本体の「内蔵メモリ」を確認して、どれぐらいの曲を保存できるかチェックしましょう。MP3などの容量が軽いファイル形式であれば、容量4GB程度でも約860曲保存することができます。

しかし、ハイレゾ音源の場合はデータ量が大きいので、CDアルバム1枚当たりの収録時間でも2GBを超えることが多いです。そのため、ハイレゾ音源だけを保存するのであれば、最低でも内蔵メモリが16GB以上のモデルを選びましょう。

ハイレゾプレーヤーの多くは、microSDカードなどの外部ストレージに対応しています。そのため、本体の内蔵メモリがいっぱいになったとしても、後から容量を追加することが可能です。

モデルによっては内蔵メモリ非搭載で、microSDカードのみに保存できるものもあります。保存する曲数が多い場合は、内蔵メモリとmicroSDカードの容量とあわせて確認しましょう。

中にはカードを2枚挿せるデュアルスロットタイプや、1枚で250GB以上保存できる大容量モデルもありますよ。

アナログの音声をデジタル方式で記録するための方式をフォーマットと言います。現在デジタル音源のフォーマットは、大きく分けて「PCM」と「DSD」の2種類です。それぞれ入手のしやすさや音質が異なるのでチェックしましょう。

現在流通しているデジタルフォーマットは、ほとんどが「PCM」です。PCMは、サンプリングレートと量子化ビット数の2つによって音声をデジタル化します。

PCMはさまざまなファイル形式があり、WAV・AIFFなどの非圧縮音源や、WMA・AAC・MP3などの圧縮音源もすべてPCMです。

PCMはほとんどのオーディオ機器が対応しているので、互換性に優れています。また、ファイル形式の変換が容易に行なえるのも魅力です。なお、モデルによってPCMの中でも対応・非対応のファイル形式があるので注意しましょう。

従来のPCMとは全く異なる音の再現方法を採用したハイレゾ音源フォーマットが「DSD」です。DSDは、〇MHz/1bitという形式で表され、〇の数値が大きいほど高音質とされています。

現在のDSDのフォーマットは、2.8224MHz（DSD64）・5.6448MHz（DSD128）・11.2896MHz（DSD256）の大きく分けて3種類です。PCMのハイレゾ音源と同様に高音質であることに加え、生々しい臨場感溢れるサウンドが楽しめます。

DSDに対応しているハイレゾプレーヤーには、DSDの音をそのまま再生できるものと、PCMに変換して再生するものがあるので注意しましょう。また、DSD音源は編集が難しく、楽曲数が非常に限られています。なお、DSD64はPCM音源の96kHz/24bitの規格とデータ容量が同程度です。

DACとはDAコンバータの略で、プレーヤー内のデジタル信号（D）を音というアナログ信号（A）に変換します。音の出入り口とも言える部分であり、音質を左右する重要なポイントの1つです。

高性能なDACチップを搭載した機種ほど高音質ですが、その分価格が上昇します。また、DACチップによってサウンド傾向も異なるので、スペックをチェックしましょう。

ハイレゾプレーヤーの出力「インピーダンス（Ω）」とは、ヘッドホンアンプ部の電圧と電流の比のことです。数値が大きいほど電気信号が流れにくく、音質・音量に影響します。インピーダンスは使用するヘッドホン・イヤホンに合わせて選びましょう。

ヘッドホン側のインピーダンス値は大きいほど低ノイズですが、その分音量がかせぎにくいです。そのため、ハイレゾプレーヤー側の出力インピーダンスは、小さい方が音量を出しやすいと言えます。

しかし、インピーダンス値が低いイヤホンなどの場合はハイレゾプレーヤー側の出力インピーダンスが小さいと、音量を最小レベルにしても大き過ぎることがあるので注意してください。

低ノイズで鮮明かつ繊細なサウンドを楽しむなら「バランス接続」に対応したハイレゾプレーヤーがおすすめです。バランス接続はL側とR側の音を完全分離して送り出すことにより、高音質化を図っています。

ハイレゾプレーヤーに採用されているバランス接続端子の規格は、2.5mm径/4極と4.4mm径/5極の2種類です。

また、接続するためにはイヤホン・ヘッドホン側もバランス接続に対応している必要があります。端子の形状が合わない場合は変換プラグやリケーブルで対応可能です。

「アップサンプリング機能」とは、MP3・AAC・WMAなどの音質劣化したデジタル圧縮音源をハイレゾ相当の高音質に変換して再生する機能です。データ容量の問題で圧縮音源しか入れたくないという方や、ハイレゾ音源をお持ちでない方でも高音質で楽しむことができます。

ハイレゾプレーヤーを外出時の携帯用として使用するなら、「重量・サイズ」を確認しておきましょう。ハイレゾプレーヤーには携帯性を重視したモデルが多く、60g程度の超軽量やポケットにすっぽり納まるコンパクトサイズのモデルがあります。

しかし、高音質なヘッドホンアンプや充実した機能を搭載したモデルは、その分サイズが大型化して重量も大きいものが多いです。持ち運びやすさと音質・性能などのバランスを考慮して、最適な重量・サイズのモデル選びましょう。

有線タイプのヘッドホン・イヤホンのケーブルが煩わしいと感じる方は「Bluetooth」に対応したハイレゾプレーヤーがおすすめです。Bluetooth対応であれば、ワイヤレスタイプのヘッドホン・イヤホンと無線接続ができるのでストレスフリーで使用できます。

また、Bluetooth対応スピーカーやカーステレオとも連携できるので、楽しみ方の幅が広がるのが魅力です。なお、ソニーが開発したLDACという音声圧縮コーデックは、音質が劣化しやすいワイヤレス接続であってもハイレゾ相当の音質で楽しむことができます。

ハイレゾプレーヤーの中には、「USB-DAC機能」を搭載したモデルがあります。PC・スマホ内の音をハイレゾプレーヤーのDACに依存させることで、ワンランク上の高音質な再生が可能。PC・スマホの音質では物足りないという方におすすめの機能です。

ハイレゾプレーヤーを出先で長時間使用する方は「連続再生時間」をチェックしましょう。ハイレゾプレーヤーの中には40時間以上の長時間連続再生に対応したモデルがあります。

しかし、ファイル形式によって連続再生時間は変動し、高音質な音源ほど連続再生時間は短いです。

また、音質を重視した高性能なハイレゾプレーヤーほど、連続再生時間が短い傾向にあります。連続再生時間は、保存する音源のファイル形式と音質・性能とのバランスで選びましょう。

映画・音楽・ゲームなどのソフトウェア・ハードウェアを手掛ける日本の大手メーカー「ソニー（SONY）」。オーディオプレーヤーの製品ラインナップは非常に豊富で、さまざまなニーズに対応したモデルが販売されています。

また、ワイヤレス音楽再生をハイレゾ相当で楽しめるコーデック、LDACなど独自の技術が人気です。さらに、圧縮音源をアップサンプリングする機能など、ハイレゾ音源を持っていない方でも高音質を楽しめるモデルが揃っています。

安心の国産かつ自分に合ったモデルを見つけやすいので、ハイレゾプレーヤーを初めて購入する方におすすめのメーカーです。

優れた技術力とブランド力を持つ日本の音響・映像機器メーカー「パイオニア」。低ノイズのバランス接続対応など高性能な高級ハイレゾプレーヤーをラインナップしています。高音質なアンプを搭載しながら、長時間の連続再生に対応したモデルが人気です。

また、大きめなタッチパネルによって直感的な操作がしやすく、片手操作にも対応しています。好みの音質に調整できる高精度グラフィックイコライザーなどを搭載したモデルもあるので、操作性・アレンジ性を重視する方におすすめのメーカーです。

ピュアオーディオ衰退期を生き延びた数少ない日本の音響メーカー「オンキヨー(ONKYO)」。現在はパイオニアを買収しているので、両ブランドの兄弟機が多いです。高性能なDAC・アンプを搭載し、独自の低ノイズ設計によって高音質を実現しています。

Androidアプリをインストールして使用することができるAndroid OS搭載モデルや、大容量のデュアルスロットモデルが人気です。また、PCMだけでなくDSDに対応したモデルも揃っています。音質重視の方におすすめのメーカーです。

韓国のデジタルオーディオブランド「アステル&ケルン(Astell&Kern)」。PCMはもちろん、DSDネイティブ再生に対応したハイレゾプレーヤーを多数ラインナップしています。また、USB-DAC機能を搭載したモデルが多く、PC・スマホの高音質再生が可能です。

幅広いフォーマットに対応したモデルが多く、圧縮音源から非圧縮音源まで、あらゆるファイル形式をカバーします。さらに、おしゃれなフォルム・カラーのモデルが揃っており、持ち歩きやデザイン性を重視する方におすすめのメーカーです。

ハイレゾプレーヤーは、高音質なハイレゾ音源の音質を落とさずそのまま出力できます。使い方や選び方をしっかり押さえて、自分にぴったりのハイレゾプレーヤーを見つけましょう。