ホームシアター用サブウーファーの位置は？置き場所は床から離す方がいい？

自宅のリビングで映画や音楽を楽しむ・PCデスクで高音質でゲームを楽しむ方は多いはずです。大好きなアクション映画や低音が魅力の音楽ですが、せっかくなら臨場感のあるサウンドで楽しみたいですよね。そんなときに設置するといいのが、サブウーファーです。

ただ「サブウーファーって何？」と疑問に思うはずです。サブウーファーは、低音をしっかり再現し臨場感のあるサウンドの再生が可能になります。とはいえ、サブウーファーとひと口に言っても種類はさまざまです。何を基準に選ぶべきか、置き場所はどこがいいのか疑問も多いです。

この記事ではサブウーファーの疑問に答えます。サブウーファーがどういうものかからサブウーファーを設置するメリットや選び方・おすすめの商品・テレビの後ろなど適切な位置や床から離した方がいいのかなど紹介します。ぜひ最後まで読んで、あなたの環境に合ったサブウーファーを購入してください。

自宅で映画を見るのと映画館で見るのでは、サウンドの迫力が違います。理由は、自宅のスピーカーでは重低音がしっかり聴こえていないからです。映画館の音響システムは、最も低い音域がしっかり出るようになっており、飛行機の爆音や射撃音などが迫力のある聴こえ方になります。

実は普通の家庭で使われるスピーカーは、中音域が中心なのです。特に低音は音量を上げないとしっかり聴こえない音域。人の耳で聴こえるのは20Hzから15kHz程度ですが、映画や音楽の低音は「20Hz〜100Hz」なので、この部分を別に出して、家庭にはない大迫力の音響が再現されるのです。

この普段出ない低音部分を補うのがサブウーファー。サラウンド音響である5.1chや7.1chの「0.1ch」部分になります。他のスピーカーとは違った形になり、ひとつだけ別物を設置しなければならないので、レイアウトを考えておく必要があります。サブウーファーの口径は家庭用で「20cm以上」が目安。口径が大きくなるにつれてスピーカーそのものも大きくなっていきます。

【サブウーファーとスピーカーの違い】

サブウーファーのメリットは、なんといっても低音域がはっきり聴こえる点です。サブウーファーは低音再生専用のスピーカーで、普段聴こえにくい低音部分を補強します。映像作品の背景音や効果音がクリアに聴こえるようになるので、映画や動画をよりいっそう楽しめます。

音楽でいうとベースやコントラバス、声楽のバス、ギターやピアノの低音域などがしっかり出るようになるので、これまで聴いていたCDが見違えるように迫力のある演奏となります。

また、低音は中音や高音も同時に出しているので、サブウーファーを付けるとサウンド全体が立体感のある豊かな響きになります。これまで、ヘッドフォンやイヤホンでのみ重低音を聴いていた人は、サブウーファーを今のスピーカーにプラスして、自宅で映画館やライブハウスのようなサウンド体験ができます。

サブウーファーで低音を響かせ、音全体が重量感を増します。低い音域が再生されるため、空間の広がりや密度が増し、音響が繊細で臨場感のあるものへと変わるため、これまでと違う迫力のある音が感じられます。

低い音になればなるほど音が聞き取りにくくなり、また普通のスピーカーでは中音域しか再生されていないため、大切な低音が抜けているアンバランスな聴こえ方となっています。テレビの音が何となくシャカシャカしているのはこのためです。

しかし低音を充実させると、音響全体が厚みを増し、効果音や人の話し声、音楽が立体感をもってきます。サブウーファーによって本当の音響を聴けるようになるため、映画や動画視聴がさらにエキサイティングになります。

サブウーファーの大きさはさまざまですが、高さが30cm~40cmクラスのものは大型で立体です。さらに下部へ設置する場合が多いため、上部はデッドスペースとなり何も置けなくなってしまうのです。また、サブウーファーは1個使いするときが多く、フロントスピーカーのように左右対称とはならず、アンバランスな印象となってしまうのです。

また、サブウーファーの設置場所は後ろ側がベストと思われがちですが、低音には音の方向性があまりなく、どこにおいても聴こえ方はあまり変わりません。このため、左右のスピーカーの中心へ置くのがおすすめで、一般的なホームシアターでは最もバランスのいい見た目になります。

また、どうしても真ん中に置けのないなら、左右のスピーカーに近い外側でもかまいません。センタースピーカーから離れないようにするのが大切なポイントです。家庭内では実際に置く場所を考慮した大きさを選ぶのも大切で、現在のスピーカーとの大きさのバランスなども考える必要があります。

低音は中高音に比べてエネルギー量が多いため、壁や窓を簡単に貫通します。このため、隣室や隣家に響いている可能性があるので気をつけなければなりません。実際にサブウーファーを使う前に、低音のみを出した状態で家中や外にどのくらい聴こえるかチェックしてみましょう。

中高音は前方に飛ぶ性質がありますが、低音は方向性がないため、設置場所を工夫してもあまり関係がありません。センタースピーカーの近くにサブウーファーを置くのをポイントとして、お隣に響きにくく、自分が使いやすい場所を見つけましょう。

特にマンションなどの集合住宅では、音のうるささが近隣トラブルの元となります。充実したサウンド環境を整えても実際に思い切り使えないのでは困るので、最初の段階で周囲への響きについて確認しながら設置しましょう。

サブウーファーをテレビで使用する時、パソコンで使用する時などで効果的な置き位置は変わります。また集合住宅で使用する際に近所迷惑にならない方法なども以下で紹介していきます。

サブウーファーの設置場所は、2.1chなら左右スピーカーの中央に置くのが基本です。また、左右のスピーカーの横に各1つずつの置き方や、5.1chならメインスピーカーの横に置く方法が一般的。スピーカーシステム全体が視聴者を囲むような配置になればいいので、部屋のレイアウトも考慮して工夫してみましょう。

サブウーファーを壁に寄せたり部屋の隅へ配置したりするのは避けましょう。空気と一緒に壁も振動してしまうので、音質が鈍くなってしまいます。また、サブウーファーの設計は高さは出さず、床設置が前提です。些細なところですが適切な場所に設置するだけで、心地いい重低音を再現できます。

サーブウーファーを左右どちらかのフロントスピーカーの横に置いている方は多いと思います。聴いていて感じる左右差をなんとかしたいけれど、テレビの前には置けないからと諦めている方は、テレビの裏側に置くのがおすすめです。

重低音は音の指向性がなく、どこに置いてもいいとされているとはいえ、左右どちらか偏った場所置くと、左右バランスの違和感は生まれます。テレビ裏の真ん中に置くと偏りがなくなり、違和感なく聴けます。

テレビ裏に置くにはその分スペースを確保する必要があり、サブウーファーは壁から20センチ以上離すのも考え、テレビ前に30〜50センチ手前に移動させるといいです。テレビを壁掛けにしている場合はその真下に置けば問題ありません。

PCに併設するときも先述のように床に直置きするようにしましょう。サブウーファーは波長の長い低音域を再生するため、低い位置に設置するとより低音圧を感じられます。

デスク周りに置く場合もやはりデスク下の床に置くのがベストです。卓の物を乗せる部分は根本的に板状の平面であり、下には空間があります。サブウーファーを置くと机が共振して音が歪んでしまいます。

ここまで床置きがベストと紹介してきましたが、集合住宅やマンションの場合は気を付けなければなりません。重低音を響かせるサブウーファーは壁や床に密着していると、周囲の部屋に音がかなり伝わってしまうのです。

棚などの他の家具を使って床から離すと防音効果があります。アパート住まいでサブウーファーの位置関係に困る場合は、台車や頑丈なキャスター付きのラックに乗せて使いたい時だけ移動させる手段もあります。

サブウーファーを購入して、使ってみた人の口コミについて紹介します。成功した口コミと失敗した口コミをそれぞれ取り上げているので、購入の参考にしてください。

自分の聴きたい音域や音質にこだわり、適するサブウーファーを選びましょう。サブウーファーのタイプは2つ、バスレフ型と密閉型。スピーカーユニットを収納している箱のタイプによって音の響き方が違います。

自宅で映画を見る目的なら、ホームシアターに適するサウンドを作るといいです。映画の効果音は爆発音や打撃音、銃撃音など、伸びのある重低音が特徴。サブウーファーも、このタイプの音が出しやすいタイプを選ぶと効果的です。

バスレフ型はズーンといったボリューム感と重厚感を出し、体全体に響くような低音を再現しやすいスピーカー。映画は、BGMも効果音のような表現が多く、バスレフ型のサブウーファーで鳴らすと臨場感のあるサウンドが作り出せます。

映画館で聴くサウンドは、豊かな低音が特徴。ホームシアターを作るなら、映画館の音響に近づけるようにバスレフ型のサブウーファーを探しましょう。

音楽用のサブウーファーになら密閉型です。バスレフ型と比べて、大型ユニットとなりますが、音圧の高いぷりぷりしたシマリのいい低音が響きます。ヘッドホンやイヤホンと同じ低音の響く音楽を、耳を塞がずにスピーカーから聴けます。

一般的なポピュラー音楽の低音、ベースなどでは、粒がはっきりする速い反応が求められており、密閉型はこのタイプのジャンルに適するタイトな音を再現します。ロックやジャズなど、ベースの動きが速いジャンルの音楽を聴く目的なら密閉型を探しましょう。

強化する低音の音域についてもチェックしてみましょう。スピーカーの周波数帯域は「○Hz~○kHz」で表されており、最初の数字が小さいほど低音に強いスピーカーです。低音から高音をカバーしているメインスピーカーがカバーできない数値をチェックして、必要となるサブウーファーのスペックを把握しましょう。

薄型テレビのスピーカーは特に中低音が出にくい構造になっています。薄型テレビにサブウーファーをプラスするのなら、「40Hz〜200Hz」の低音から中音までに幅広く対応するタイプのサブウーファーがおすすめ。200Hzはギター3弦の開放弦で、中音と低音の境目的な音域です。

どんなに高スペックの高価なスピーカーでも、現在のスピーカーに合わなければいい音は作り出せません。ホームシアターを作る際は、サブウーファーから探すのではなく、まず現在現在使用しているスピーカーの環境をチェックから始めましょう。

スピーカーの音の迫力は、W数と口径で決まります。購入の際は両方チェックして、周辺環境も考慮し選びましょう。

自宅マンションで迫力ある低音を響かせたいのなら40W程度で十分です。大音量のサブウーファーは100W以上のものが多いのですが、防音設備のないマンションで鳴らすと壁や床に響いて周囲から苦情が来るときもあるので気をつけないといけません。床から離す・壁からの距離をとるなどの工夫が必要です。

一軒家で音の大きさをあまり気にしないでいい環境であるなら、部屋のサイズに合わせて出力を調整していくのがおすすめです。大きな部屋でホームシアターを作るのなら、40W前後から環境に応じて適するスピーカーを選ぶようにしましょう。。

ワット数の入出力を自分で調整できるものなら、引っ越してどんな環境になっても最適なサブウーファーシステムを作れます。ちなみにW数は音の大きさそのものではなく、最大許容入力を指しています。実際に耳にする音量はスピーカーによって違う点も確認しておきましょう。

サブウーファーならではの迫力ある重低音は、空気振動を伴います。どれだけ多くの空気を振動させられるかは、スピーカーの口径の大きさによって決まりますが、ホームシアターで爆発音や乗り物の音を響かせたいなら、バスレフ型で20センチ口径が選ぶ目安です。

口径数を大きくしたからといって、音そのものが大きくなるわけではありませんが、重低音を体で感られるようになります。w数が小さくても口径が大きければ、小さい音でも大迫力のサウンドとなります。

口径数が大きくなればスピーカーそのもののサイズも大きくなるので、メインスピーカーとの大きさバランスを考慮して適するものを選びましょう。選ぶのが面倒な人は、メインスピーカーとのセットで購入するのもおすすめです。

自分が現在使っているテレビやアンプと接続可能なサブウーファーを選びましょう。一般的なホームシアター用のアンプを利用しているなら、サブウーファーケーブル1本で接続できます。サブウーファー端子がないテレビとつなげる場合は、オーディオケーブルに対応していればOKです。

また、現在使っているスピーカーと同じメーカーのサブウーファーを使うなら、専用機器同士を接続する端子が付いているので利用しましょう。多くのサブウーファーはメインスピーカーとのセットとなっています。このため、すべて同じメーカーで揃えるのが、音質や接続、インテリアなど総合的に相性がよくなります。

しかし、現在使っているスピーカーにサブウーファーシステムがない場合は、目的に応じて音域や音質を選び、自分で低音増強システムを作りましょう。サブウーファーには音楽用、映画用など、それぞれ得意とするメーカーがあるのでチェックすると良品を見つけやすくなります。

サラウンド環境のスピーカーとサブウーファーは、同じメーカーでそろえるのがおすすめです。同じメーカーなら接続時の相性もよく、デザイン面でも統一感が出ます。システムも連動しているため、リモコン1つで操作が可能。一番簡単で確実なサウンド環境です。

違うメーカーと接続できなくもありませんが、音質や音域、音の相性などの点を考慮すると、細かいところでズレが出る場合もあります。このため、手間をかけずにホームシアターのサウンドシステムを作りたい人は、同じメーカーで統一するのがいいです。

別のメーカー同士を合わせるなら、自分の再現したいサウンドを確認して適合するものを選びましょう。自分オリジナルの個性あるサウンドを作れるので、自分だけの特別な映画館になります。

サブウーファーは、口径が大きいとスピーカー全体も大きくなります。このため、購入の際は設置場所と必要なスペースを確認してサイズを選ぶのが大切です。テレビに合わせるサブウーファーが欲しいけど、置き場所がない人もいます。

そんな人には細長いバースピーカータイプもあります。テレビ台の上に設置できるコンパクトサイズで見た目もスタイリッシュです。また、一般的なボックスタイプや床置きタイプなら、ウッド調の家具のようにインテリアの一部にできます。

また、重量も10kg~20kgと幅があり、一度スピーカーを置いてしまうと頻繁に位置を変えるのが難しくなる場合もあります。購入の際はその後の使い方も考慮して、大きさや重量をしっかり確認しましょう。さらに引っ越す予定がある人は、引っ越し後のサウンド環境についても考慮し、柔軟に対応できるものをおすすめします。

車にサブウーファーを取り付ける場合は、シート下やトランクルームがおすすめです。他の箇所に取り付けたいと考えている方もいますが、スペースなどを考慮すると難しい時があります。そのため、シート下とトランクルームが最適です。

音質にこだわるのであれば、サブウーファーはサウンドバーに必要になります。理由として、サウンドバーだけだと本体のサイズ的に低音をするのが苦手だからです。そこでサブウーファーを追加することで低音を上手く調整できバランスよく音を出せます。

また、低音を出す場合はフロントやスピーカーなどから出る音に影響されます。サブウーファーを追加すれば低音の負担をサブウーファー自体で補えるのでサウンドバーの高音域をきれいに再生することが可能です。ぜひ、音質にこだわりたい方は、サブウーファーもチェックしておきましょう。

映画や音楽の重低音が豊かになるサブウーファーについて紹介しました。現在のスピーカーにひとつのサブウーファーを加えるだけで、これまでとまったく違った迫力のある音響を楽しめます。自分だけのホームシアターを作って、こだわりのサウンドを再現してみましょう。