プロ用・初心者用おすすめモニタースピーカー人気ランキング｜安いパッシブ型も

DTM（デスクトップミュージック）などの音楽制作に欠かせないのがモニタースピーカーです。自宅で音楽制作をしたり楽器をミックスしたりする方には、音を忠実に再現するモニタスピーカーをおすすめします。

しかし、一口にモニタースピーカーといってもサイズや性能で選び方はさまざまです。中には1万円以下で購入できる初心者向けの商品も販売されています。そのため、いざ購入しようとしてもどのモニタースピーカーを選ぶべきかわからない方が多いです。

そこで、今回はモニタースピーカー の選び方とおすすめの商品をご紹介します。記事の最後ではスピーカーに接続するケーブルについても詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

音楽制作初心者さんの場合「そもそもモニタースピーカーってなに？」と思う方もいますよね。

まずはモニタースピーカーと音楽を聴くために必要なスピーカーの違いを解説します。モニタースピーカーの特徴に加えて、オーディオスピーカーとの違いを説明するので、せひ商品選びの参考にしてください。

モニタースピーカーとは、「音を忠実に鳴らすことを目的としたスピーカー」を指します。

使用用途は主に音楽制作用のため、高音や低音を強調したり、イコライザーで好みの味つけをするリスニング用のスピーカーとは使用目的が異なります。

最近では、DTM（デスクトップミュージック）の流行もあり、個人でもお探しの方が増えています。

一般的なオーディオスピーカーとの違いは出力する音の調整です。

オーディオスピーカーは一般的に長時間音楽を鳴らす用途として、人間の耳が疲れにくい調整がされています。またメーカーによって高音が強い・低音が強いといった味付けが施されている場合も多いです。

音楽鑑賞をしたりテレビを観たりする目的でスピーカーを購入するのであれば、オーディオスピーカーがおすすめです。音楽制作用にスピーカーを購入する方はモニタースピーカーを選んでください。

リスニング用途でモニタースピーカーを使用するのはおすすめしません。

ただし、音楽鑑賞やゲーム用にモニタースピーカーを使用するのが絶対に不可能なわけではありません。原音に忠実でリアルさを感じ取れるので、モニタースピーカーを音楽鑑賞に活用する方は多くいます。

一般的なオーディオスピーカーと比べると音がフラットなので若干聴きづらさを感じる場合がありますが、音楽の分析をするにはモニタースピーカーが向いています。

DTMにはモニタースピーカーが絶対に必要な訳ではありません。

・モニターヘッドホン
・モニタースピーカー

このどちらかがあれば、最低限DTM環境は揃います。

特に大きな音を出せない環境で音楽制作をしているなら、モニタースピーカーではなくモニターヘッドホンの方が理に適っています。

またスピーカーとは違いセッティングが特に必要ない点も初心者向けです。

☆モニターヘッドホンについてはこちらの記事で詳細に解説しています。ぜひご覧ください！

モニタースピーカーの価格は幅広いものの、スタジオで使用されるプロ向けでも3万円以下から購入可能でです。

リスニング用のスピーカーの価格は青天井ですが、モニタースピーカーはあくまで「音楽作成のツールの一つ」なため、どの程度制作環境に予算をかけられるかで価格帯も変わります。

平均相場は定番モデルであれば1万〜3万円程度のものが多く、ハイエンドモデルになると5万円以上とやや高価になります。

しかし、中には1万円以下で購入可能なモニタースピーカーも販売されています。音楽制作をする環境を考慮したり欲しい性能をリストアップしたりして、予算に合ったモニタースピーカーを選んでください。

「YAMAHA（ヤマハ）」は楽器やオーディオ機器を手掛ける日本のメーカーです。自宅で行うDTM用からスタジオ用までさまざまなモニタースピーカーのラインナップを揃えています。

中でもコンパクトサイズでデスクトップに設置が可能な「MSP3A」は、軽量で価格も安いので人気を集めています。また、簡単なミキシング機能を搭載したモデルも販売しているのでチェックしてください。

「JBL（ジェービーエル）」はアメリカのカリフォルニア州に本社を置く音響機器メーカーです。初心者向けのエントリーモデルからプロ向けのハイエンドモデルまで幅広いラインナップを揃えています。

大人気の「スタジオモニター」シリーズには、お手頃価格で購入可能なコンパクトモデルが販売されています。また、Bluetooth接続に対応したモニタースピーカーも人気です。

「KRK SYSTEMS（ケーアールケーシステムズ）」はDTM初心者からプロのアーティストまで幅広い層に愛されるメーカーです。KRKのモニタースピーカーはジャンルを問わずバランスのいいサウンドを聴けると定評があります。

エントリーモデルの「RP5G4」は価格が低いながらも液晶モニターを搭載しているので、イコライザー設定や音量の調節が可能なのが魅力です。機能性に優れたモニタースピーカーを求める方におすすめします。

ここからはスピーカーを選ぶ際の前提知識を解説します。編集部では実際にスピーカーを購入した500名を対象に、アンケートを行いました。


単なる選び方の解説だけでなく、購入後のよくある後悔や使ってみないとわからない使用感に関する声についても触れることで、皆さんの購入前の不安を解消できるような内容にしています。

• スピーカー購入時に押さえておきたい必須項目
• 人によっては使用感に関わるポイント
• 優先度は低め。気になる人のみチェック推奨

上記の3部構成でどこよりも安心してスピーカーを選んでいただけますので、ぜひ最後までお付き合いください！

スピーカーは、初心者からしたら呪文のような専門用語がたくさん出てくる未知の分野。調べようと思ってよくわからなった経験をした方も多いでしょう。

それでも実は、初心者の方はたった3つのポイントを意識するだけでスピーカー選びを失敗する確率がグッと下がります。そのポイントをクリアするために必要な専門知識はそれほど多くありません。

その3つのポイントとは、

①6つのタイプから自分にあったスピーカーを選ぶ
②性能を活かせないスピーカーを買わない
③できれば試聴した上で、必ず口コミを確認

これだけです。拍子抜けするほど簡単ですが、これだけを守れば大きく失敗することはまず無くなります。詳細はこのあと述べますが、

【結論】

• アクティブ（パワード）スピーカーがセッティングが簡単
• 遅延は致命的！接続は有線
• モニタースピーカーは口コミが多い！購入前にチェックを

これが失敗しないスピーカー選びの最初のステップです。

あまりこだわりがない方は、ここまで絞ったら、あとは価格が安いものを選択すれば間違いありません。

それでは詳しく解説していきます。失敗しないためにも【必読】がついた見出しだけは全て目を通してください！

モニタースピーカーのタイプはアクティブスピーカーの方が扱いが簡単です。

スピーカーは、

・アンプ別のパッシブスピーカー
・アンプ内蔵のアクティブ(パワード)スピーカー

の2通りありますが、DTMの場合はオーディオインターフェイスに接続して使う場合が多く、ただでさえ機材が多いためアンプは内蔵の方が助かります。

オーディオインターフェイスはアンプ内蔵商品がほぼないため、パッシブスピーカーを使いたい場合は別途アンプ(DAC内蔵)を購入し接続する必要があります。

モニタースピーカーの基本は有線！ワイヤレスは遅延が致命的

スピーカーの接続方法は「有線」「ワイヤレス」で大きく分けられますが、基本的に有線をおすすめします。モニターとして使用する以上、遅延を起こすわけにはいかないためです。

接続端子はXLR・TRS（バランス）などが一般的。（アクティブスピーカーの場合）

XLR端子

RCA

この端子をオーディオインターフェイス側と一致させて接続します。

☆初心者の方でどうしてもパッシブスピーカーを接続したい場合、アンプとの接続から理解する必要があります。オーディオスピーカー(パッシブスピーカー)記事で解説していますので、まずはこちらをご覧になってください。

モニタースピーカーを探していると、「バランス接続」という単語を見かけますよね。これはよりノイズに強い接続でありケーブルのこと。

上記「XLR」の端子がよく見ると3点接続になっているのが見えますよね。TRSも、頭の尖った部分＋2本の線で3点接続になっています。この3点で接続するのが「バランス接続」です。

逆に、3点に別れていないRCAはバランス接続にはなりません。このような場合は「アンバランス接続」と呼ばれます。

バランス接続がなぜノイズに強いかといった専門的な話は割愛しますが、とにかく「バランス接続の方がノイズに強い」と覚えておけば困りません。

結論、音質は口コミをよくチェックするのがおすすめです

スピーカーの音質に関わるスペックついては記事中で紹介しますが、音質の全てをスペックから読み取ることは非常に難しく、初心者の方にはあまりおすすめしていません。

そこで重要になるのが、試聴と口コミです。しかし、実は試聴による音質判断も難しいのです。家電量販店やオーディオ店などに行くとたくさんのスピーカーが並んでおり、空間も自室とは大きく異なるため、買ってみたら思ったのと違った、となりかねません。

もちろん実際に聞いてみることは重要ですが、利用シーンが似ている人の口コミを探すことをおすすめします。まずは、他の購入者が良いと言っているものを購入してみることで大きな失敗をしないことが重要です。

ここまでのおさらいをしましょう。スピーカー選びで失敗しないための重要3つポイントとは、

①6つのタイプから自分にあったスピーカーを選ぶ
②性能を活かせないスピーカーを買わない
③できれば試聴した上で、必ず口コミを確認

の3つでした。

【結論】

• アクティブ（パワード）スピーカーがセッティングが簡単
• 遅延は致命的！接続は有線
• モニタースピーカーは口コミが多い！購入前にチェックを

これが失敗しないモニタースピーカー選びの最初のステップです。

想定している環境に応じて選択しましょう

結論、以下の表を目安に選択すれば間違いないです。

総合出力「W」が表すのは音圧の強さであり、音質の良さではありません。そのため、

Wが大きなものを選らんでも高音質とは限らない

ので注意してください。

なお、パッシブスピーカーは音量の目安となる単位は「dB」で「能率」を示しており、1Wの出力が入った時の音圧の強さを示しています。こちらは基本的に数値が大きいほど音も大きいです。もっとも、パッシブスピーカーはアンプ側のスペックでも音量が変わります。

音楽の流し方の違いで、音の広がりに関わります。

• ステレオ
  L（左）とR（右）の2つのスピーカーを使用します。これによって音をを左右に分離させ、音場が広がって立体的な音像となります。
  
  
• モノラル
  1つのスピーカーで音を出します。スピーカーユニットが1つしかないBluetoothスピーカーから音を出している状態が、まさにモノラルです。立体的な音にはならないため、没入感は二の次でBGMとしてさりげなく使用する場面に向いています。

特定の音域を得意とするスピーカーの名称の事で、何がどんな音域を得意としているかを理解しているだけで、スピーカー選びにおいてだいぶイメージしやすくなります。

「サブウーファーがついているってことは、低音域の音もしっかり楽しめるな」

といった感じです。

• ウーファー：低音担当
  ステレオスピーカーでは再現しきれない超低音域を再生できる。大きいほど優れている。
• ツィーター：高音担当
  高音域の再生を担い、通常のステレオスピーカーにユニットとして内蔵されていることが多い。小さいほど優れている。
• スコーカー：中音担当
  中音域の再生を担う。ボーカルやメイン楽器の音はスコーカーが得意とする音域。
  

1つのスピーカーについている「音を鳴らす丸いパーツ（＝ユニット）」の数

少しややこしいですが、

• チャンネル数：スピーカーそのものの数
• ユニット数：1つのスピーカーについている音を鳴らす丸いパーツの数

と理解しましょう。（下図参照）

2ユニットや3ユニットでは先ほど紹介したウーファーやツィーターがユニットとして搭載されているため、どんなユニットが搭載されているかで、どんな音域が得意なスピーカーなのかをイメージすることができるでしょう。

ユニットが1つで全ての音域をカバーするスピーカーを「フルレンジ」
複数のユニットで、各音域をカバーするスピーカーを「マルチレンジ」

と呼びます。

【特徴】メリット/デメリット

• フルレンジ
  歪みのない定位性に優れたサウンドが特徴。一方で、すべての帯域を1つで担うので、音の分離が悪い傾向にあります。
• マルチウェイ
  音の分離・解像度が非常に優れているのが特徴。一方で、フルレンジに比べ定位性が劣る、高額になる傾向があります。
  
  

以上でスピーカーの基本知識の解説を終了します。ここまでで解説した知識を総合してスピーカー選びに役立てましょう。